投球を休止する
野球肘・野球肩
投球時の肘や肩の痛みを放置していませんか?
投球動作で肘や肩が痛む場合は、野球肘、野球肩が疑われます。
大人もなる可能性はありますが、野球肘・野球肩の多くは成長期のお子様に起こるといわれています。
子どもの場合は無理をすると軟骨を損傷し、成長障害につながるケースも見受けられます。
肘や肩の痛みは我慢せず、後遺症を残さないようになるべく早めの対処を始めていきましょう。
こちらのページでは、野球肘・野球肩について原因や自身で行える対処法・予防法を詳しくご紹介しています。
目次
contents
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こんなお悩みありませんか?
trouble
こんなお悩みありませんか?
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野球肘・野球肩とは?症状・特徴の紹介
symptoms
野球肘・野球肩とは?症状・特徴の紹介
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野球肘・野球肩は名前が示す通り、ピッチャーに多い肘、肩の障害になります。
症状に対する適切な対処や予防を行えるよう、野球肘・野球肩が起こるメカニズムをまずはこちらでご確認ください。
野球肘・野球肩について
投球動作にともない生じる肘や肩の障害を「野球肘」「野球肩」といいます。
一口に野球肘・野球肩といっても、さまざまな種類とメカニズムが考えられています。
野球肘の種類、メカニズム
インピンジメント症候群
投球時に肩を内旋する動きで、上腕骨と肩甲骨の出っ張っている箇所(肩峰、烏口突起など)とが衝突を繰り返し、周辺の滑液包や腱に炎症を起こした状態といわれています。
腕を上げていくと、一定の角度(70〜120度あたり)で引っかかりや痛みが生じることがインピンジメント症候群の特徴に挙げられます。
上腕骨骨端線離開(リトルリーグショルダー)
投球動作におけるストレスで、上腕骨の骨端線(成長軟骨)が離開した状態を指します。
腱板損傷
肩まわりのインナーマッスルの腱が関節に挟まれ損傷し、炎症を起こした状態とされています。
肩の挙上制限や夜間の激しい痛みが、腱板損傷の特徴に挙げられます。
野球肩の症状
運動時痛、運動障害
投球時や投球後の痛みが、野球肘・野球肩のおもな症状に挙げられます。
患部の状態によっては、肩や肘の動きが悪くなるケースも見受けられます。
圧痛
肘や肩など、痛めた箇所にピンポイントで圧痛がみられる場合があります。
また、炎症により患部が腫れてくる場合があります。
成長障害
軟骨を痛めた場合、肘の骨や上腕骨の成長障害につながる可能性があります。
とくにお子様の肘や肩の痛みには注意が必要です。
野球肘・野球肩の原因
Cause
野球肘・野球肩の原因
Cause
野球肘・野球肩のリスクを高める要因には、次のようなものが挙げられます。
オーバーユース
投球による肘と肩の酷使が、野球肘・野球肩のおもな原因に考えられています。
過度な投げ込みを行うことで、軟骨や腱といった組織に繰り返しのストレスが加わり、損傷につながってしまいます。
野球のピッチャーに限らず、ボールを投げたり、肩を大きく回したりするハンドボールや陸上競技のやり投げ、水泳といったスポーツでも、野球肘・野球肩が発生する可能性はあります。
柔軟性の低下、筋力不足
太ももやお尻、脊柱、肩甲骨まわりの緊張が強まり、関節の動きが硬くなっていると運動フォームの崩れにつながる可能性があります。
また、正しいフォームで運動を続けるには、身体を支える筋力も必要です。
とくに体幹や足腰の筋力が弱いと身体が安定しないため、フォームの乱れから肘や肩にかかるストレスを強めてしまう場合があります。
悪い投球フォーム
理想の投球フォームとして、エネルギーを股関節→肩甲骨→肘→手首の順で伝えるフォームが理想とされています。
しかし、初心者で全身が使えていない方は、手だけでボールを投げるフォームになりやすいです。
手投げになっている方は肘の外反ストレスが強まり、軟骨や腱を痛めるリスクを高めてしまいます。
野球肘・野球肩の類似症状
similar symptoms
野球肘・野球肩の類似症状
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類似症状の例
パンナー病
上腕骨小頭の骨端核(成長軟骨の中心部)に起きた障害をパンナー病といいます。
野球肘と同様、肘の痛みや動かしにくさがみられます。
四十肩・五十肩
肩関節まわりの組織に炎症が起きた状態を、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)といいます。
肩の可動域制限や夜間の痛みなど、野球肩の中の腱板損傷と似た症状がみられます。
自己判断で対処をしていると、状態をより悪化させる可能性があります。
肘や肩の痛みが続く際は、医療機関で一度検査を受けてみることをおすすめしています。
症状に対する施術のご案内
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野球肘・野球肩の対処法
APPROACH
野球肘・野球肩の対処法
APPROACH
野球肘・野球肩は、使いすぎやフォームの崩れがおもな原因に考えられています。
投球を続けると悪化する可能性が高いため、軽症のうちから対処を始めていきましょう。
野球肘・野球肩の改善法とあわせて、普段から行える予防方法をご紹介いたします。
肘や肩の痛みが強く出ている際は、投球練習を控えましょう。
無理に投球を続けることにより、軟骨や靭帯の損傷を悪化させる可能性があります。
初期の段階の場合は、安静にすることで早期の改善が期待できるでしょう。
患部の状態にもよりますが、腹筋や背筋といった体幹トレーニング、バッティング、ランニングなど投球動作をともなわないトレーニングで身体を動かしましょう。
アイシング
練習後に熱感がある場合は、アイシングを行ってください。
冷却することにより痛みや炎症の軽減を期待できます。
氷のう(氷水の入った袋)を熱っぽくなっている箇所に当てて、10〜15分間を目安に冷却します。
ストレッチ
野球肘については、前腕の手のひら側の緊張をゆるめることが大事になります。
肘を曲げた状態で反対側の手を使い、手首を反らせるようにストレッチを行いましょう。
また、指を一本一本反らせるようなストレッチも、肘の痛みに有効といわれています。
肩甲骨を動かす体操(野球肩)
・四つん這いの姿勢になる
・顔はへそを覗き込むようにして、背中を丸める(肩甲骨を外側に広げる)
・顔を上げて背中を伸ばすようにする(肩甲骨を内側に寄せる)
各10回ずつが目安となります。
野球肘・野球肩の予防法
PREVENTION
野球肘・野球肩の予防法
PREVENTION
野球肘・野球肩にならないよう、普段から次のようなケアを行いましょう。
肩まわりのストレッチ
肩甲骨周辺の緊張が強まっていると肩の動きが制限されるため、腕の力に頼ったフォームになりやすいです。
次の手順で肩甲骨周辺の柔軟性を高めておきましょう。
肩甲骨のストレッチ
右手の甲を腰に当てます。
左手で右肘をつかんでください。
そのまま、右肘を身体の前側に引っ張るようにすると、肩甲骨まわりのストレッチが行えます。
1分間ほど伸ばしたら、反対側も同様に行います。
脇の下のストレッチ
四つん這いになります。
右手を左手の前方に置きます。
手と膝の位置はそのままで、身体を後ろに倒していくと、脇の下の筋肉をストレッチできます。
1分間ほど伸ばしたら、反対側も同様に行います。
太もも裏側のストレッチ
両膝を揃えて立ちます。
上半身を前側に倒し、膝を軽く曲げて両手で足首をつかみます。
手で足首をつかんだまま、膝を伸ばしていくと、太もも裏側の筋肉をストレッチできます。
息を吐きながら30秒2セットほどストレッチしてください。
▼ストレッチ動画
運動フォーム、運動量の見直し
肩や肘を繰り返し痛めている方は、投球フォームが悪くなっている可能性があります。
股関節や肩甲骨など体幹から身体を動かせているか、フォームを一度チェックしてみましょう。
また、肘や肩を痛めるのは投げすぎも考えられるため、練習量を見直してみることもおすすめです。
よくある質問
Q&A
よくある質問
Q&A
野球肘・野球肩は肘がどのような状態になっているのですか?
肘関節や肩関節周辺の靭帯や骨、軟骨を損傷して炎症が起きた状態とされています。
野球肘・野球肩のおもな原因は何ですか?
投球動作の過度な繰り返しがおもな原因に挙げられます。
また、投球フォームの悪さも、肘や肩に負担をかけるといわれています。
野球肘・野球肩の典型的な症状は何ですか?
投球時の肘や肩の痛みがおもな症状です。
患部に腫れや熱感、可動域の制限が生じる場合もあります。
野球肘・野球肩の痛みを改善するためにどうケアすれば良いですか?
投球練習を減らして、肘や肩を休ませることが大事です。
また、熱感がある場合は、患部を冷やすと炎症の軽減を期待できます。
野球肘・野球肩に接骨院・整骨院はどのような施術を行いますか?
超音波や電気療法、鍼灸などで患部の炎症や痛みの軽減を図ります。
また、患部への負担を軽減するために、手技で周辺の緊張をほぐす場合もあります。
野球肘・野球肩はどれくらいの期間で改善できますか?
早い段階で対処できれば数週間〜1ヶ月ほどで症状の緩和を期待できます。
しかし、患部の重症度によるため、期間は個人差があります。
野球肘・野球肩への施術に保険は使えますか?
保険は急性または亜急性の外傷性骨折、脱臼、打撲、挫傷、捻挫の治療に適用されます。
その為、急な痛み等の場合保険適用が出来る場合があります。
問診時にお身体の状態をお伺いした上で健康保険が利用できるか詳しくご説明させて頂きます。
野球肘・野球肩の再発を防止するためにはどうすれば良いですか?
肩や肩甲骨まわりのストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておきましょう。
また、投球フォームを見直すことも大切です。
野球肘・野球肩を放置しているとどうなりますか?
痛みが強くなり、日常生活にも支障が出てくる場合があります。
また、靱帯や軟骨の損傷により、手術が必要になるケースもあります。
肘や肩のメンテナンスで接骨院・整骨院は利用できますか?
はい。
身体のメンテナンスや状態確認の目的でも接骨院・整骨院は利用できます。
何か気になる点がありましたら、お気軽にご相談ください。